業務トピック

相続が二回発生していて、一つ目を相続放棄する場合

H20年祖父A死亡→R3年父B死亡→子Cに相続のような場合で、父Bの分は相続人Cは相続するが、Aは放棄するということは可能となっています。根拠は民法916条なのですが、この場合、判例は、先にBを放棄した場合は、Aは放棄できないが、Aを放棄した上で、Bをあとに放棄は可能だと指摘しています。
判例を素直に読めば、CはBの立場を承継してるから、Bそのものを放棄したら、Bの立場も承継しないので、順番が変われば、結論が変わるのだなと思われます。つまり判例は916条を承継説として捉えているように思われるわけです。
承継説というのは、このように立場を承継して行うので、相続放棄の効果はあたかも父BがAを放棄したという風に解釈されるものと思われます。この場合、次の相続人が誰かは、父Bが放棄した場合として、次の人を考えることになります。
さらに、別の説もあります。固有説というものです。固有説は、あくまで放棄するのはCであるという考えで、父Bが放棄したとは考えないのです。固有説では、次の相続人が誰になるかですが、あたかもBに相続発生したかのようにして考えます。まさかの人が相続人となることがままあるので、感情的に納得感はありません。この固有説はあまり支持されていませんが、一学説に過ぎないわけではなく、裁判官も一部採用しています。
さらに、一部のみの方が916条による放棄した場合は、もっと混乱した結果になりえます。
結局、このように916条による相続放棄では、次に誰が相続人になるかは全く決まっていません。
法務局では、広くなる方の解釈を取って、それらの方にも一筆取るように求めるようです。根拠はよくわかりませんが、後で私は納得していないなどと言われないようにという方向で考えているのではないかと思います。
正直、この論点は判断が出ておらず、結論も予想が困難ですので、最高裁判例か、立法解決がなされないと非常に不安定なものとなっています。

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