業務トピック

司法書士相談業務 SOS

sosを出すには居場所が要るのだ。
助けを必要とする人達が支援を拒否する。そうしたとき、自分たちは「どうしようもないよね」とよく話していたが、そもそもsosを出せないのだ。孤独と切断への衝動。支援を必要とする人は大なり小なり外傷を持つ。そうすると「そもそもお前と俺の関係はなんやねん」という反発が生じやすい。「放っておいてくれ!」と。
しかしそこには「なんで俺は一人やねん!」という孤独、怒りが潜在している。それは「ちゃんと見てくれ!」ということのメッセージの裏返しであり、そうした孤独を初めて反転させられるのが居場所であり、それがあって初めてsosが出せるという葛藤的矛盾がある。優しさに出会ってこれなかったということが永遠回帰するように支援の拒否は連なってしまうのだ。
西成ではそうした人達へのアウトリーチと根気強さがある。「無理、却下、諦めて」という言葉は実はコミュニケーションを断つというコミュケーションの仕方であり、その意は「ねえ、ねえ」という声かけなのだ。
子ども食堂のような場所が、根気強く接することで、居場所として機能し始めることがある。
そこには支援者という括りはない。「子どもに教えてもらったよ」という子ども食堂の方の語りがある。
そうして居場所を得たなら、sosを不器用ながらも表現できるようになる。「おい!」とかぶっきらぼうな言葉かもしれないが、そうしたことが発せられるようになるのがsosのケイパビリティなのである。
そうした過程を経た人達のうちには、ピアサポーターとして機能し始めるに至ることもあるという。これが地域共生。

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