不動産を所有していると、登記簿に記載される情報が重要になります。特に、住所が本籍地として登記されている場合、引っ越しなどで住所が変わった際に「住所変更登記」が必要になるときに住所との沿革が繋がりません。
住所変更登記とは?
住所変更登記とは、不動産登記簿に記載されている所有者の住所が変更になった際に、それを最新の状態に更新する手続きのことです。不動産の所有権を証明する登記簿は、第三者に対して権利関係を明確にする役割があるため、正確な情報を保つことが求められます。住所が本籍地として登記されている場合も、引っ越しなどで住民票上の住所が変われば、登記簿の情報も更新する必要があります。
本籍地と住所の違い
まず、本籍地と住所の違いを整理しておきましょう。
- 本籍地: 戸籍を置いている場所。必ずしも住んでいる場所と一致するとは限りません。
- 住所: 実際に生活している場所で、住民票に記載される情報です。
不動産登記簿には通常「住所」が記載されますが、登記手続きの際に本籍地を記載しているケースもまれにあります。この場合、本籍地が住所として扱われているため、住所が変わった場合には登記簿の修正が必要です。
住所変更登記が必要な理由
住所変更登記をしないと、次のような問題が生じる可能性があります:
- 不動産の売却や担保設定がスムーズに進まない
登記簿の住所と現在の住所が異なる場合、本人確認が難しくなり、手続きに支障が出ることがあります。 - 権利関係のトラブル
登記情報が古いままでは、第三者との間で誤解や紛争が生じるリスクがあります。 - 法的な通知が届かない
裁判所や税務署からの通知が登記簿上の古い住所に送られ、重要な連絡を見逃す可能性があります。 - 住所変更登記は義務化されることに決まりました。
住所変更登記の流れ
住所が本籍地で登記されている場合の住所変更登記の手続きは、以下のステップで行います。
- 必要書類の準備
- 戸籍の附票。意外とこれだけです。 本来、住所変更登記を入れる場合、住所の変遷を全て証明しなければならないのですが、本籍地で登記されている場合は、住所の変遷を登記しようがありません。従って、繋がらないことが前提なので、これだけで足りるのです。あとは司法書士にお任せです。相続登記ではよくある本籍地登記ですが、住所変更登記でも時たま出会います。少しレアな住所変更登記でした。